五海ゆうじ写真通信57

「阿部薫とベルリン」

一つの形あるものとして残して置きたい。
それがこの写真集を作る発端だった。
そうなのだ、
ここにある写真を撮ったのはもう35年も前のことなのだ。
阿部が観念の世界だけに生きる人間にならないように、
あるいはそれぞれの人の観念の中に生きる手助けになるように、
そして一人の人間が、まぎれもなく生きていたことの一つ証として、
写真を提出する。
本文「失われる記憶と証明」より

写真集になるかどうかはともかく、
とにかくまとめてはおこうと作業に入ったのが2年前の事だった。
その頃立て続けに二人の友人の訃報が入った。
一人は間章の事を含めいろいろと世話になっていた小池さん。
もう一人は私の所に阿部の音が最もよかった頃の
テープを持ち込んできた石谷さん。
阿部を知る人達がいなくなっていく。
俺だって何時逝くかわかんねぇーもんな。。。
まぁ、そう思ったんですね、
それで古いネガを引っ張りだしてデーター化する作業を始めたわけです。
そして小銭を稼いでいるプロダクションが写真集を出すことにのってきた。
ところが原稿が全部揃った段階で、
「阿部薫に関係する事からは一切手を引きます」
突然のメールがきて、宙ぶらりんの状態になってしまった。
まぁ、今の時代出版はむつかしい状況でありますから、
これもしょうないか、暫くほおっておいたんですね。
そしたら、捨てる神に拾う神といいましょうか、
手を差し伸べてくれた人がいた。
間章の出版をしている須川さん、
簡単ではありますが、
そういう訳で「阿部薫写真集OUT TO LUNCH!」を出版することができました。
書名:阿部薫写真集 OUT TO LUNCH
写真・文:五海ゆうじ
発売日:10月16日
価格:3,800円+税
判型:B5判変・上製、90ページ

アマゾンで予約受付開始しています。
阿部薫写真集OUT TO LUNCH!

で、ベルリンは何なの?
あっとと、、それは次の写真通信で。。。

ベルリン・クロイツベルグ地区 1975
01berlin 002

阿部薫1976
20photo-5_450.jpg

2013/9/29




五海ゆうじ写真通信56

「パリと阿部薫」

御茶ノ水、神保町あたりで打ち合わせがあると、
少し早目に出てディスクユニオンの中古CDを漁るんですね。
主にクラシックとジャズでありますが。
今回はジャズ館でBill Evansのアルバムを2枚買った
「sunday at the village vanguard」
これはタイトルにも書いてあるように
Scott La Faroが主人公であります。
なんといいましょうか。。なんてったって彼のベースは素晴らしい。
「The Paris Concert」
このアルバムのジャケットにはブレッソンの写真が使われている。
まぁ、だから買ったということもあるんですね、ハイ。
この写真のアングル
初めてパリに行った時(1975)、ヤマガタに案内されて行ったポジションで
私もシャッターを切った所であります。
このブレッソンの写真、焼き(暗室作業)がいいんでね、
とてもいい感じが出ている。
で、なんで阿部薫が出てくるかと言いますとです、
その頃の私、吉沢元治、阿部薫、まぁジャズシーンで
新しき流れを創りつつある人達を撮っていたんですね。
そしてヤマガタはパリでSteve Lacy、Derek Bailey達と親交を結び始めていた。
それでもってなんでその日神保町界隈に行ったかといいますと、
出版社編集者の方と阿部薫写真集の打ち合わせで行っていたんですね。
と言う訳で阿部薫写真集「Out To Lunch」が
10月4日K&Bパブリッシングから出版されます。
詳しく次回で書きますゆえ。。。

写真はパリ2景(2008)
paris BW_3jpeg_450


paris07_450.jpg

2013.9.16

五海ゆうじ写真通信55

「高木恭造と小島一郎」

最近CDが売れなくなった。
そんな話をよく聞きますです、ハイ。
アメリカの販売業者は、
レコードにダウンロードチケットを入れ販売していて、
それがまたよう売れる、
なーんて事を申しているようです。
まぁ、それもこれもipod等の機器が音楽の聞き方を
変えてしまったからではないかと。
音楽がアルバム形式からシングル形式に
つまり昔の時代、レコードといえばシングル盤だった時代へ、
半分程度帰ったかもしれませんね。

それはおいておいてですね。
1981年に出されたアルバムで「まるめろ」なーんていうのがあります。
CDですよ!
津軽の詩人〈高木恭造〉の詩の朗読です。
詩の朗読のアルバムなんていうのを買ったのは
これが最初でおそらく最後。
私にとってそれだけよかった。
藤沢周平の言葉が端的に表しています。
「意味が半分もわからないのに血が凍って
 身動きできないほど感動した」
そういうアルバムです。
そしてジャケットに使われている写真が小島一郎の写真。
(おっとと、このアルバム企画したのは三上寛、
 目立たなく、それでいて強烈にギターで参加しています。)

そこでです。
9月7日の映画監督崔洋一とのセミナーです。
小島一郎も取り上げます。
S席は売り切れましたが、会場を広い所に変更したんで
普通席がまだ残っているんですね。
興味ある方はぜひ。
http://photo-advice.jp/saiyouichi.html

今井和雄さんの写真が「WIRE」掲載されました。
今井wire-6

「夢の足跡」浜名湖
浜名湖

2013/8/25

五海ゆうじ写真通信54

「地方とアマチュアカメラマン」

山陰に境港という港町があります。
最近は港というよりは鬼太郎の町として有名ではありますが。
母の実家があるということもあり、
子供の頃よく行き遊んでいました。
叔父がかなり手広く商売をしていて
店もかなり大きなものを、ドカーンとですね、
持っていました。
そこに、私の兄貴が手伝う形で勤めていたんですね。
その叔父の店の隣に小さな写真館があり、
兄貴が結婚した時にはその写真館で記念写真を撮ったりしていた。
その写真館の名前は植田写真館。
そうです植田正治がやっていた写真館だったんです。

まぁ、このように地方ではコツコツ写真を撮り続けている人がいる。
北海道の東川町には役所の職員をしながら
自分の町を撮り続けていた人がいる。
飛弾野数衛門
その他にも
津軽には小島一郎。
沖縄には山田實。等
そして今でもカメラ雑誌等には取り上げられる事のない人達が
写真を撮り続けているんですね。

9月7日の「崔洋一写真を語る」のセミナーでは
そのあたりの事、記録と表現の狭間等も取り上げて
話してみようと考えています。
第一回の打ち合わせの模様(予告篇です)をアップしました。
http://photo-advice.jp/saiyouichi.html

写真は「夢の足跡」最近
東京都日野市中央高速道路高架下
東京都日野市中央高速道路高架下

花写真
アリセマ トリピルム ポリモルプム
アリセマ


2013/7/31

五海ゆうじ写真通信53

「ペトリ一眼とGR」

一眼とはカメラの一眼かね?

そうです。もう、その昔になりますね。
ペトリというカメラメーカーがありました。
その当時一眼レフカメラが時代の最先端。
ニコンFが世界を席巻し、
日本のカメラメーカが数多く出来ていたんですね。
(これは自動車メーカーと同じです。)
その中の一つにペトリというカメラメーカーがあった。
ニコンとかキャノンの大手メーカーに隠れていて、
あまり目立たない存在ではありましたが、
少ないけどファンもいたんですね。
(そういえばトプコンなんていうのもあったな。。)
その数少ないファンかどうかはしりませんが、
ペトリ一眼を使用していたのがいた。
若き日の崔洋一であります。
彼は中学時代ではありますがそのカメラで
写真を撮り始めた。
そして、なんと、全日本学生写真コンテストの組み写真部門で3等を
取ってしまったんですね。
まぁ、そういうことが後の人生をある程度決めてしまう、
といこともあります。
彼がそうだとは言いませんよ。
そんなこともあり、現在映画監督ではありますが。
映画を撮る傍ら写真を撮り続けているんですね。
今使うカメラはリコーのGRデジタルになりましたが。
たまに古ーい2眼レフカメラを使ったりしているようです。
それでです、
昨年の「ヒロヤマガタ写真を語る」に続き、私のナビゲートで
巨匠シリーズ第2弾「崔洋一写真を語る」セミナーを開催します。
9月7日です。
詳細、申込みはこちらから
http://photo-advice.jp/

えーと、次は私の写真で、
夢の足跡、沖縄座間味島阿佐部落漁港
座間味島阿佐部落漁船

葉の表情
0264.jpg

音楽
Edwin Fischher「平均律」
平均律の全曲録音を最初にした人。
中古CD屋にキズ大で出ていた。
ずーと探していたんで、
音飛びしてもいいか、
思い切って購入したんですね、
ところがちゃんと聞けた。
もっけもんでした。
値段3枚組で¥1,300

2013/7/5
プロフィール

iikonodon

Author:iikonodon
広告写真を撮りながら、花と植物、街と人、の写真を撮る作業を続けています。
2011年より電子書籍の出版を開始しました。

※当ブログ内の写真、テキスト等の
無断借用、転載などは固くお断りいたします。

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