五海ゆうじ写真通信62

「本田祐也とアマチャンオーケストラ」

昨年の音楽界は大友良英率いるアマチャンオーケストラが
席巻した感があります。
よくやった!拍手です。

話はちょっと時を遡ります

2002年ですが「G-Modern」で連載していた
「自由の意思」をまとめた写真展を
法政大学の学生会館アトリエでやったんですね。
その時に5夜に渡って音楽家達とのコラボレーションを組んだ
参加してくれた音楽家は
今井和雄、浦邊雅祥、石塚俊明、大友良英、福岡林嗣
そして最終日だったと思うんですが日曜の昼間に
これはコラボレーションではなく
芸大生達が編成した
本田裕也率いる「チャンチキトルネード」に演奏してもらった。
まだ粗削りのところはあったんですがこれがおもしろく
現代音楽とポピュラーの狭間から新しい可能性が垣間見えるような
音楽だったんですね。
それぞれ演奏した日が違っていて、
この時はまだ大友とチャンチキは知り合うことはなかった。
これをきっかけに本田裕也とはときたまですが会っていて
なにか一緒にできることはないか、等を話していた。
そして2003年末に
チャンチキトルネード「Theatrica decoration」が出た。
このアルバムを聴いたとき、
うーん、音楽の迷路に入り込んだかな、
そんな事を感じさせる、聞くにはちょっと辛い音楽になっていた。
さぁ、この後どうする。。
それはそれで次へ展開するであろう音楽を期待していたんですね。

そしたらです、2004年のある日いきなり訃報が入った。
自殺だった。
3ヶ月前に一緒にできる事を話ていたが。。。

チャンチキトルネードは残されたメンバーで暫くは活動していた。
そして2013年どのようなきっかけがあったか詳しくは知らないが、
チャンチキと大友良英が出会った。
チャンチキはアマチャンオーケストラとしての新たな衣と
大友の才能を手に入れ翔んだ。
本田裕也の遺産を心に。

正月の花(アレンジ山崎竜)
アレンジ14正月_006

春の花(アレンジ山崎竜)
a_DSC0044.jpg

2014/1/15

五海ゆうじ写真通信61

「川仁宏とノイズ」

2002年にPSFレーベルから川仁宏「フラッシュ・バック」のCDが出された。
プロデューサー、編集は浦邊雅祥。

これが手許に届き聴いたときの驚き、
なんといおうか、
思わず友人であるPSFの生悦住さん(このCDの共同プロデューサー)に電話をした。
「よく、このCDを出した。エライ、このCDを出すためにPSFはあったようなものだ」
まぁ、少々失礼な言い方ではあったが、
あまりにも衝撃的といおうか、こんな作業をしていた人をよくぞ取り上げた。
そんな思いの方が強かった。
丁度その頃、音楽雑誌「G-Modern」で連載していた「自由の意思」を
本にまとめようと作業をしていたところだったんですね
これはもう、この本になんとしても収録しなければ、
急遽生悦住さんにコンタクトを頼み取材(2002年10月21日)をし、
「自由の意思」の最後に川仁さんを入れることにした。
本の出版は2003年2月1日
川仁さんは本の出版を待っていたようにその月に亡くなった。
祭壇には「自由の意思」の本が飾ってあった。

「フラッシュ・バック」から聞こえてくる音は、
ノイズといってよいかもしれない。
音は小さくささやかな音だ、
だがしかしなのだ、その音から聞こえてくるのは、
とてつもなく大きな、人が発する爆音だ。
そこに秘められた音(声)からは
人が持つ絶対的な孤独
そのようなものを感じさせる。

何で今頃こんな事を書くかというとですね、
最近、阿部薫写真集の打ち合わせで
出版社の方が私のアトリエにいらっしたんですね、
で話が弾みこのCDを引っ張り出し一緒に聞いた。
「おー、やっぱいいじゃないか」
そういう訳で、これはやっぱ書いておかねばと。。。

この後何回聴くかわかりませんが、
このCDは決して手放すことはない一枚でもあります。

写真は「夢の足跡」
廃駅になっている出雲大社駅
廃線になった旧国鉄出雲大社駅

神奈川県逗子市披露山住宅
神奈川県逗子市披露山住宅2

2013/12/30




五海ゆうじ写真通信60

「写真展と出雲」

写真集出版、写真展、その後セミナー「街角スナップ」の用意と、
なんか慌ただしく動きまわっていましたが、ようやく一段落であります。
7日のセミナー自体はまだ残っていますが、
(セミナーは満席となったため募集は終わりました)
写真集、写真展の写真は35年前のものなんですね。
まだ私が駆け出しの頃、
プロの写真家を宣言したのはよいが、喰うあてもなくただひたすら写真を撮っていた。
そんな時代です。
でです、今回のセミナーの「街角スナップ」
どこの街角を歩こうか、あれやこれやと思案をめぐらして。
故郷の街を歩いてみようと、小学生の頃通学した道を歩いてみようと、
どんな写真が撮れるのだろうか、少々不安はありますが、そう決めたんですね。
と言う訳でまたまた時を遡ることにしたのであります。

ご多聞に洩れずかって賑わっていた街は閑散としていてほとんど人通りがない。
それでも歩いた。
半分は小さい頃の面影を求めて、半分は変貌した風景を求めて。
子供の頃から気になっていたちょっとシャレた洋館の写真館はまだ在った。
しかし商売はもうしていなく、建物はかなり傷みはじめている。
人は住んでいるのだろうか、
中が見たくて声をかけてみたら、なんと初老の男性が出て来た。
はじめはつっけんどんで取り付く島もなかったんですね、
それでも粘って話をしていたら、
同じ写真を生業とする者同士少しづつ打ち解けてきて
この写真館は大正時代にできたこと、
そして彼の親父さんが撮っていた古い写真等も見せてもらえることができた。
この写真がなかなか面白く貴重なものではありました。

仕事が終った後実家に寄ったんですね、
そしたら兄貴が古い写真を持ち出してきた。
その中の一枚に写真館で撮った古い記念写真があった。
死んだ母とおばぁちゃんと兄貴達3人が写されている。
一つ上の兄がまだ赤ん坊だから、
おそらく昭和18年前後だろう。
その頃写真館といえばその写真館しかなかっただろうから、
そこで撮った写真には違いない。

出雲の時を遡る旅の一コマではあります。

加藤写真館
出雲_016_2

加藤写真館ショーウインドー
出雲_318

母、おばあちゃん、兄3人
_DSC1250_2.jpg

音楽
Claudio Arrau Finalsessions 「Bach Partitas」
写真展会場ではほとんどバッハをかけていたのですが、
それを知った友人が持ってきてくれた一枚。
これはいい。
いろいろな意味で励まされますね。

2013.12.1

五海ゆうじ写真通信59

「今井和雄と即興」

なんですね、即興音楽というのがあります。
一般的にいうと、非常に解りにくい音楽、とっつきにくい音楽、
退屈極まりない音楽、まぁ、枚挙いとまがないんですね。
しかしですよ、本当によい即興ほどおもしろい音楽はない。
まぁ、こう、断言的に言いますが、
音楽の始めは即興しかなかったんですね、
そこから語り継ぐためにいろいろな方法が生まれてきた。
と、かように思っている訳でして、

歴史のその間は思いっきり省きまして、
2004年PSFレーベルから出た
今井和雄の「far and wee」というアルバムがあります。
このアルバム、2004年時点ではありますが、
私の独断と偏見でいえば、
日本の即興音楽界が生んだ金字塔ではないかと、
まぁ、思っとる訳です。
何故にそう思うか、
それは人の歴史にも関わってくることでもありますが、
今井和雄の音楽にはジャズと現代音楽が、
見事といいましょうか、とても良い形で昇華されている。
そう感ずるわけですね。
で、告知です。
11月3日19:00から
「阿部薫12葉の写真+2」の会場でソロライブをやります。
入場料¥2,000
即興音楽なんて聞いたこともないよ、と言う方、
すでに即興音楽については一家言を持っているいる方。
今の今井和雄が到達している音楽を
ぜひ、ぜひ、聴いてみてください。
じつは、私も久しぶりに今井さんの音楽を聴くんで
楽しみにしているところです。

そんな即興音楽家達(当然今井さんも参加しています)とですね、
私コラボレーションのようなものをやっているんですね。
「地の記憶」なんていうタイトルでありますが、
世間的にいえば、まったく知られる事もなくて
非常に大変残念でありましたが、
今回の写真展で上映します。
11月5日 19:00
入場無料
只なら見てやろうじゃないか、
はい、ぜひ、ご来場をお待ちしています。

写真は「夢の足跡」
茨木県霞が浦の民家
茨城県霞ヶ浦の民家


2013/10/28

五海ゆうじ写真通信58

「阿部薫とベルリン2」

ベルリンの話でした。
阿部薫の写真集に付録としてベルリン・クロイツベルグ地区で
撮った写真(1975年)を10枚載せています。
なんでかといいますと、
まぁ、そのあたりの事は写真集の中で書いていますゆえ、
あまり詳しくはかきませんが、
1978年ベルリンの写真展を開催したんですね。
その時オープニングパーティーをやった。
そしてそのパーティーで阿部が演奏してくれたんですが、
その夜の演奏が東京での最後の演奏になった。

いろいろありました。。。

写真集出版に合わせて写真展も開催します。
この会場が、知っている人は知っている。
知らない人は知らないJIMが元あったところの近くです。
その事務所に阿部もよく遊びといいましょうか、飲みに来ていた。
これも何かの縁というものでしょうか。

写真展ではイベントも開催しますよ。
詳細はこちら
「阿部薫12葉の写真+2」
11月5日は、幻の伝説の音楽家達とのコラボレーションビデオ
「地の記憶」を上映します。(入場無料)
自分でいうのもなんですが、だけどです、
声を大にして言いますが、
アートが好きな人にはぜひ見ていただきたい。
こんなコラボレーションがあったのか、
驚愕、感動、絶賛、
はたまた、冗談じゃねーよ、こんなビデオ見ていられるか!
それぐらいのビデオであります。
興味ある方はぜひ。

10月28日19:00
DOMMUNE阿部薫写真集出版記念特番に出演します。

「阿部薫写真集OUT TO LUNCH]」はアマゾンで発売しています。

大型書店にも並んでいますよ。
買って、勝手飼って刈って駆って、買って、お願いします。

「夢の足跡」東京乃木坂地下通路2013年
地下鉄乃木坂地下通路

ベルリン1975年
berlin 017


2013/10/15
プロフィール

iikonodon

Author:iikonodon
広告写真を撮りながら、花と植物、街と人、の写真を撮る作業を続けています。
2011年より電子書籍の出版を開始しました。

※当ブログ内の写真、テキスト等の
無断借用、転載などは固くお断りいたします。

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