五海ゆうじ写真通信87

「写真と音楽」

まぁ、少し大袈裟なタイトル、抽象的なタイトルではありますが、
写真は、いわば私の生業とするところであります。
そのせいか写真については、
あれやこれやと何故かこう簡単に喋れないところがあるんですね。
音楽につては、趣味といいましょうか、
好きで、あれやこれやと写真の仕事もやっていますですよ。
即興、フリーミュージック、あるいはノイズと言われるような、
どっちかというと一般的な世間からいうとですね、
かなり変な音楽をフィールドにしているんですね。
だからといいましょうか、まったくと言っていいほど金にはならない、
金を注ぎ込むだけ。。。。そういうところです。

それで写真の話です。
先日、花講座のセミナーをやったんですね。
私が喋る前に花の写真をスライドショーで展開した。
そのバックに何か音楽でもかけようと、
ひっぱり出してきたのがアラウのラストセッション、
バッハのパルティータだったんですね。
それがですね、うけたといいましょうか、
花の写真と合ったといおうか、
こう会場の空気が張り詰めた。
そういう緊張感、
ある意味会場の人達が楽しんでいるということでもありますが、
こんなこともあるんだ。ちょっとこれは驚きでした。
セミナーの模様はDVDで発売していますが、
当然音楽はカットしています。
会場にいた人しか、あの感動は得られなかった。

アラウのパルティータですが、
これは阿部薫写真展の時にですね、
会場で阿部の音楽と一緒にバッハをずっとかけていた。
その時に友人が、それではと持ってきてくれたもので、
これがなかなかで、
それ以来、私の愛聴盤の一枚になっとるんです。

エー、余分な話であります。
そんなセミナーDVDのダイジェスト動画が見られます。


写真はシンガポール植物園花2景
RENANTHERA KALSOM
RENANTHERA KALSOM_190singapore

Euyops pectinatus Gloden Daisy Bush
Euyops pectinatus Gloden Daisy Bush_078singapore

2015/6/3


五海ゆうじ写真通信86

「満州国演義と豊饒の海」

満州国演義全9巻その一「風の払暁」を読み始めた。
世界の地を舞台に荒ぶる人間像を書き続けた船戸与一が
人生最後に選んだ地は満州だった。

彼の小説は、なにはなくてもほんと面白い。
そして本の中の主人公達が生きる、
その時々の時代背景も確かな検証と資料に裏打ちされていて、
本を読むことで
まぁ、勉強不足の私としてはたいへんに勉強になったといいますか、
助かったところもあったんですね。
古くはゴルゴ13まで遡りますです、ハイ。

第一巻「風の払暁」もいっきに読み終えた。
読んでいる時、こう、ふとですが、
三島由紀夫の「豊饒の海」を思いだしたんですね。
おそらく文学的には、この本、
まぁ、文学音痴の私がいうのも変ではありますが、
いろいろな意味で対極に位置するのではないかと。。。

そんな事をつらづら思いながら
第二巻「事変の夜」に突入であります。

ここでお知らせです。
私の写真講座DVD、今まではセット販売のみでしたが、
個別に買えるようになりました。
写真に興味があるかたはぜひ、まずは「写真概論」から
http://photo-store.jp/

写真は「人の中へ」2景
島根県出雲大社
出雲大社_461

名古屋駅新幹線口
名古屋新幹線口

2015/5/4

五海ゆうじ写真通信85

「演歌とジャズ」

まぁ、一概に演歌とジャズと言いましても、
けっこう幅が広く暗澹模糊といいましょうか、
よぉ解らんといいましょうか、そんな感じではありますが、
しかしですね、演歌とジャズは、ブルースとジャズのように、
こう何かどうしようもない
繋がりがあるんではないかと私は思っとるのですよ。
友人の音楽家の中には
「阿部薫なんてのはド演歌そのものだよな、、、、」
と言って憚らない者もおりますです。
そう言われるとですね、
私も、なるほどななぁ、と妙に納得するところもありまして。。。
それでです、3月23日横浜のBitches Brewで、
三上寛と坂田明のデュオがあったんですね。
三上寛は一般的には
フォーク歌手と思われているんではないかと思いますが、
私は演歌歌手だろうな、と思っておるんです。
それと坂田明、
彼は日本のフリージャズ最盛期に
山下洋輔トリオでガンガン吹いていた。
その後、アイヌ音楽、モンゴル音楽に傾倒しつつ、
独自の音楽を開拓してきているんですね。
その二人が出会い、今どんな音楽を展開するのか、
私としては非常に興味があった。
その夜の演奏はですね、
70年前後の空気が漂いながらも、
今の二人にしかできない、音があったんですね。
それは、伊達に年をとってんじゃねぇよ、
まぁ、そういう事で、ある意味年輪を感じさせる音空間でもあった。
最後に歌った曲「三上寛の夢は夜開く」は、
圧巻といってもよいのではないかと、
そんな事を感じた一夜でありました。

それとですね、このライブに行くのには、
私にとってもう一つ大切な目的があったんですね。
それは、この店のオーナー杉田誠一さんに会う事だった。

写真は最近の花2景
ボケ
ボケ1
アカシア ブアマニ
アカシア ブアマニAcacia boormani

2015/4/3

五海ゆうじ写真通信84

「プリントとシンガポール」

プリント、つまりモノクロプリントの事です。
先日、友人(崔洋一)から電話があった。
「今、近代美術館で奈良原の‘王国’をやっているがプリントが素晴らしい
渾身のプリントだよ、日にちがもうないけど」
そう言われればですよ、なんとしてでも観に行かなければ、
最終日になんとか時間をやりくりし駆けつけた。

奈良原一高は、そうですね、今の若い人はよく知らないかもしれない。
1967年「ヨーロッパ静止した時間」という、写真集を出した。
この写真集、当時相当な話題になり、
奈良原の評価を決定ずけた写真集でもあるんですね。
学生時代、この写真集についてよく話していた。
といおうか喧嘩腰で議論していた。
私は、どうもこの写真集から漂ってくる、純文学風が気に入らなく、
どっちかというと反奈良原で話をしていた。
しかしです、いつでもです、
私の頭の片隅には奈良原の写真があったように思うんですね。
「ヨーロッパ静止した時間」から遡る事10年、
彼は、女子刑務所、トラピスト修道院に入り込み写真を撮っていた。
そして「王国」として発表した。
「王国」は奈良原の「人間の土地」に続くデビュー2作目で
新人として世に名を知らしめた作品でもあるんですね。
それが今回の写真展「王国」なんです。
見たかった写真です。
彼の視線、そしてモノクロプリントの技術、
久しぶりにいい写真を見た。
それが正直な感想です。

それで、シンガポールはなんだよ
はい、それはですね、まったくそれとは関係ありませんでして、
先日「花を撮る」のワークショップで
シンガポールの植物園に行ったということでして。。。
でです、またまた話はとびますが、
最近の街歩きカメラはSONY NEX5というカメラでして、
このカメラ、レンズと板という発想で生まれたカメラなんで、
なんかその不細工といってもいい姿がおもしろく使っているんですね。
シンガポールの写真はそれで撮っていますです。

シンガポール2景
_018singapore2.jpg

_003singapore2.jpg

2015/3/5

五海ゆうじ写真通信83

ブロニカとGR

昔々ですがブロニカ(通称ボロニカ)という6×6のカメラがありました。
国産ですよ、
6×6サイズのカメラではもう一台同じ国産でマミヤの2眼レフがあった。
この2台は、ハッセルを買えない貧しいカメラマンの
それはそれで大切な道具になっていたんですね。
まぁ、私もその一人でありましたです、ハイ。
フリーになったとき、つまり失業者になった。ということでもありましたが、
友人から譲り受けたブロニカで細々と、しかしですね、
それはそれで食うために懸命に写真の仕事をしていた。
そして少ない仕事の合間にブロニカを持ち街を歩き、
ひたすら写真を撮り、撮った写真を事務所に持ち帰り、
この当時仲間と小さいですが、渋谷の片隅に事務所を持っていたんです、
なんてたって渋谷ですよ。。。
暗室で作業するのが、この上なく楽しい事だった。
そして、やがてブロニカは中古で買ったローライに変わっていくんですね、
エッヘンではありますが。。。
うーん、やっぱプラナーのレンズはいいなー、
なんて事も思いつつ写真を撮っていた。
しかしです、悲しいといいましょうか、
なけなしのこの2台のカメラは故障して動かなくなってしまった。
そういう事もありつつ、中判のカメラはRZに変わっていくのでありますが、
そして35mmのカメラです。
私は学生の頃から今でもですが、
ニコンの殿様商売に何度も「コンチクショー」と思いつつも
ニコンを使っているんですね。(最近は少しはよくなったか。。)
まぁ、ニコンは置いておいてです。
何時の頃だったかな。。。
リコーがGRというコンパクトなカメラを出した。
6×6のカメラが無くなってからの(この間ははしょりますですハイ)
街歩きカメラはこのGRになっていったんですね。

そして、なんといいましょうか、結局は、
私はハッセルもライカも持つ事もなく、
デジタルカメラの世界に入っていくんですね。

写真はブロニカの一枚とGRの一枚
「時と街の片隅で」
1976年
[06]1986_itsumi yuji

1997
[10]1997東京有楽町

2015/2/12










プロフィール

iikonodon

Author:iikonodon
広告写真を撮りながら、花と植物、街と人、の写真を撮る作業を続けています。
2011年より電子書籍の出版を開始しました。

※当ブログ内の写真、テキスト等の
無断借用、転載などは固くお断りいたします。

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