五海ゆうじ写真通信92

「写真と無名」

高校を卒業して2年のブランクの後に写真学校に入る事は入った。
ところがです、当然といえば当然なんですが
写真学校に入るとカメラがいるんですね、
その事を私は知らなかった、
当然カメラは学校で用意してくれるものだと思っていた。
周りの学生達は全員がカメラを持っているんですね、
私は慌てて丸井へいってなんとか月賦で
ミノルタSR7(機種名はちょっとうろ憶え)を購入した。
まぁ、このカメラもすぐに質屋いきとなるんですが、
そんなこんなで私の写真生活はとにかくにも始まった。
そんな貧乏学生にですよ、先生が授業でいうには、
「写真をしていくのには家の財産を食い潰す覚悟をしてやれ」
とかなんとか言う、
そんな事を聞きながら、こう暗澹たる気持ちとウルセーコノヤロウ、
を同居させながら、学校に通っていた。
「何かを成すには、三つの要素がいる。
若い事、無名であること、そして貧しい事」
なんてたって毛沢東の言葉ですよ。
おー俺そのものじゃねーか。
いい事いうね。。。

えーと、毛沢東とは関係ないんですが、
アマチュア写真家の事をいおうと思っていた。
アマチュア写真家といえばですね、
一部の人を除いてほとんど無名なんですね、。。。。。。
そんな中で写真を撮り続けている人達が全国にいる。
その人たちの写真について
映画監督崔洋一さんと対談します。
どこまで話が切り込んでいけるか、
まったくもって解りませんが。
この対談3回に渡って開催します。
第2回は「shooting from okinawa」
第3回は、まだ内緒であります。
詳細申し込みはこちら
http://photo-advice.jp/ws_magic_2015q4.html

写真は薬膳料理(和快)2景
里芋料理
009薬膳

018薬膳

2015/10/8

五海ゆうじ写真通信91

「東京人とニッチ東京」

この名前、写真に詳しい人私と同年代で写真をやっている人は解る。
高梨豊のデビュー作(おそらく1960年代前半)と最近の写真集(2015)であります。
思えばです、まだ学生の頃、まぁ写真のほんの入り口に立った時です。
古本屋で「東京人」が特集されたカメラ毎日を見つけ喜びいさんで買った。
しかしですね、これがまったく理解できなかった。
なんでこれがよいの、おもしろいの。。。
そんな事を思いつつ写真を撮り始めていた。
しかしですね、こうある日突然といってもよいんですが、
高梨の「東京人」の写真が理解できたといおうか、
面白さが解ったんですね。
それは写真の面白さが見えてきたということでもありまして、
なにか驚きとともに嬉しさに浸った一瞬でもありました。
ところがです、
それと同時にその写真に惑わされるといおうか騙されるといおうか、
まぁ、つまり感化されたともいえるんですが、
その写真が私の写真から離れなくなった。
まぁ、単純に私が技術的に思考的に未熟であった、ということでもあるんですね。
そういう過程がありまして、
そうですね、プロダクションでの2年間の暗室と、
友達から譲り受けたブロニカ(6×6)で街を撮り続けることで、
なんとか、そこから抜け出せ、
自分の方法論を少しづつですが見つけていく事ができた。
まぁ、この頃には「プロボーグ」という
とんでもない、やっかいな問題も抱え始めていたんですが、
「プロボーグ」ってなんじゃい、
はい、それは今でも大切に持っている雑誌でありまして、
話せばまた長くなるんで、次に機会にでも。。。
それでです、「ニッチ東京」であります。
高梨豊の最新作です。
高梨豊の写真をみると、
ほんと写真の面白さが伝わってくる。
写真の細部までみる面白さ、風景の中に秘められた面白さ、
そして人の営みの面白さ。。。
これはもうたまらんですよ。

「東京人」が特集されたカメラ毎日、
渋谷の事務所に置いてあったが、気が付けば無くなっていた。
まぁ、あの頃事務所にはいろんな人がわりとフリーに出入りしていたからな。。

「夢の足跡」2景
島根県日御碕のウミネコの島
島根県日御碕うみねこの島

長野県奥志賀廃業したスキー場のゲレンデ
奥志賀 廃業したスキー場

2015/9/16



五海ゆうじ写真通信90

「寿町と反町」

横浜寿町といえば、名だたるドヤ街の一つでありまして、
普通の日でも、狭い地域でありますが歩くと
こう一種独特の雰囲気があるところです。
迂闊に、いい加減にといいましょうか、
決してシャッターを切ってはならない地域でもあるんですね。
そこのハローワーク前広場で毎年フリーコンサートが開催されている。
私個人としてはですよ
「なんでー」そんな感情をずーと持ってはいたんですね。
しかしです、
1979年から始まって今年で実にですよ、37回目となるんですね。
いろいろな問題を孕みつつもですよ、
これはもう主催者に敬意をはらうしかない。
それでです、今年は「渋さ知らズ」が出演するし、
「渚ようこ」も出演するというんで
行ってみようかと出かけたんですね。
会場への道は、
やはりといいましょうかちょっと違う空気が流れている。
しかし会場は若い人、年寄もいましたよ、で熱気に溢れていた。
ただですね、このあたりを根城にしている人はそんなにいない、
それはそれで手作りのコンサートらしく、
なにかいろいろと記憶が蘇ったこともあり、楽しい一時でありました。
でです、何が記憶の中から蘇ってきたかというとですね、
横浜の反町で過ごした2年間です。
反町といえば寿ほどではないにしても、
元青線と言われていた地帯でですね、
雨の降る真夜中、呑み屋から素っ裸にされた客が放り出される、
というような所でもあります。
そんな所にあるタコ部屋のような家に寝泊まりしながら、
必死に這い上がるための金を貯めていた。
つまり学校にいくための金です。
このタコ部屋、人生の吹き溜まり、
なんせ音楽を聴くために買ったトランジスタラジオが買って一週間後には
2,3軒先の質屋のショウウインドに並んでいた。
なんて事もあったりして、共産党のオルグ員、とか
様々な連中が出入りしていたんですね。
人と人の混沌と喧騒の中での生活、それはそれで、
今から思えばですがほんと面白い所だったんではないかと、
ここで過ごした2年間が私の大学であったかもしれない。
まぁ、そんな事を思いだしたりと。。。
そして、そんな生活の中で唯一の楽しみは、
野毛にある「ちぐさ」へ行ってジャズを聞く事だった。

話は戻りますが、寿フリーコンサートで一人の人と出合った。
杉田誠一さん、元「JAZZ」誌編集長をしていた人だ。

写真は「夢の足跡」2景
名古屋市中村区開店前の商店
名古屋中村区開店前の商店

福岡空港待合室
福岡空港

2015/8/16

五海ゆうじ写真通信89

「ひまわりとおばぁちゃん」

まもなく夏、今週あたりで梅雨明け。。。
そう、夏になると決まって思いだす事があるんですね。
7、8年前になるかもしれない、仕事で全国を回っていた。
その仕事の中で、でありますが、
夏の暑い盛りに舞鶴の方へ向かっていた。
ま、途中に京都があるんですね、
それでは行かねばならぬと、古都巡りではないですよ、京都植物園です。
京都植物園は私のもっとも好きな植物園の一つでもあるんですが、
花を撮りに行った、寄ったんですね。
なんせ暑い、人もあまりいない、
午前中撮影してもうへとへとになり、木陰のベンチで休んでいた。
となりのベンチでもカメラを持ったおばぁちゃんが休んでいた。
持っている三脚をみるとGITZO製、んんん、このおばぁちゃんは。。。
そんな事を思いながらぐったりしていた。
そしたら見るに見かねてか、
「よろしかったらどうぞ」とお茶のペットボトルを私にくれたんですね。
まぁ、お互い花を撮影している事もあり、あれやこれやと話がはずんでいった。
「花を撮影して、もう何十年にもなるんですが、
どうしてもひまわりが撮れないんです、今年も挑戦しますが。。。」
そのまま別れたんですが、なんか、その言葉が印象に残っていて今でも思いだします。
なんでも教授夫人で奈良のほうに住んでいるらしい、
ということまでは話したんですね、
仕事を終え東京に帰ってしばらくしたら、そのおばぁちゃんから一冊の写真集が届いた。
「鳥井日佐子写真集」、花の写真集だった。
その写真集を開き見たとき、私は、ちょっとかなりびっくりした。
あの幸せそうなおばぁちゃんの、
こう内面の葛藤、それは苦悩と暗闇といってもよいかもしれない、
そんなものが花を撮る事で写されていた。

2年ほど前、
私のセミナー「花を撮る」でその写真集の中にある写真を使いたくて
連絡をとった。
「体調を崩され現在入院中です」の返事だった。

鳥井日佐子写真集の中に収められている写真は、
カメラ雑誌に掲載されることもなく、世に知られることもなく、
ごく一部の人達の、記憶の中にしか生きる術がなく。。。

写真は、ひまわり2景
himawari 057

ヒマワリoofuna 004

2015/7/18





五海ゆうじ写真通信88

「GET UP,STAND UPとI SHOT THE SHERIFF」

しかし、なんですね、
まぁ、末端にはですよ、
何時の時代も愚かな政治家というものはいるものですが、
ここんところの、なんといいましょうか、
気が付けば権力(政府)の中枢にですよ、
そんな連中が居座ってきている。
こう、なんですかね、これも国民が選んだ政治家でありまして、
どうにもならんものかと。

かれこれ15年前になりますか、
まで渋谷に(なんてたって山手線の内側にです)
事務所を構えていたんですね。
いろいろな仕事をしていた。
なかでも映画の仕事はいろいろとしていたんですね。
自慢ではないですが、自慢でもありますが、
一時、銀座にある東映の本社に行くとですよ、
私が撮った映画のポスターがずらりと並んでいた。
というぐらいでもありました。
そんな中で若ちゃん(若松孝二)の映画も手伝っていたんですね。
まぁ、あまりといおうかほとんど金にはならなかったんですが、
なんか現場が面白くて参加していた。
若ちゃんですから当然ピンク映画を数多く撮っていた。
そんなピンク映画の一本を手伝っていた。
タイトルはなんだっけ?思いだせませんが、
確か若い女の子が警官を殺してしまう。というような物語だった。
その頃、音楽界ではボブ・マリーが出てきて
アンテナの感度がよい人達の間では話題になってきていた。
それでです、なんとその映画のラストシーンにですが
ボブ・マリーの音楽を使ったんですね。
その時に若ちゃんと「GET UP,STAND UP」にするか
「I SHOT THE SHERIFF」にするか、でかなり話合った。
結局は「I SHOT THE SHERIFF」を使ったように記憶しているんですが、
どうだったかな。。

ここのところ、その愚かな政治家達に我慢できないと
若者達がデモを始め、それが全国に広がってきた。
それでです、その中の一つ渋谷で行われたデモでです、
ボブ・マリーの「GET UP,STAND UP」が流れていたと聞いたんですね。
ま、そういう訳です。

写真は「夢の足跡」2景
横浜日ノ出町
横浜日ノ出町

東京都青梅市 廃校になった学校の校庭
青梅市廃校になった校庭のブランコ

2015/7/1

プロフィール

iikonodon

Author:iikonodon
広告写真を撮りながら、花と植物、街と人、の写真を撮る作業を続けています。
2011年より電子書籍の出版を開始しました。

※当ブログ内の写真、テキスト等の
無断借用、転載などは固くお断りいたします。

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