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五海ゆうじ写真通信75

「ボゴール植物園とキュー植物園」

言わずと知れた世界3大植物園のなかの二つであります。
ボゴール植物園は、オランダが植民地として統治していた時、
避暑地ボゴールに作ったものだそうです。
ボゴールは日本で言えば軽井沢というところでしょうか、
この植物園やたらと広い、とても一日で廻り切れない、
私は3日通いました。
まぁ、植物園の中をあちらこちらと花を探し、さ迷い歩くのですが、
なんですか、こう、森を抜けたところで突然墓に出くわしたりするんですね、
なんでこんなところに墓が。。
よく見ると、この地で死んでいったオランダ人達の墓なんですね。
古くなったその墓を見ていたら、なにか、シュンとしてしまった。
なんていう事もありながらでですよ、
あれ、此処には温室がないな、とふっと思ったんですね、
今まで行った植物園には何処にも立派な温室がつくられていた。
なんでか?考えれば当たり前の事ではありますが、
此処は熱帯、植物園そのものが温室だわな、ん、納得。
そんなかんでで撮影していたんですね、
そしたら立ち入り禁止の奥にですよ、
見たこともない奇妙な花があった。
そーと入り写真を撮っていたら、係員の人に追い出された。
が、そこはプロ、写真は撮った。
しかしです、撮ったはいいが、その花の名前がですよ、
日本に帰ってからいくら調べても分からなかったんですね、
結局は写真集「NATURE TALKS」を出版する時も、名前不明のまま載せた。
ところがです、
先日花のワークショップに参加された方(なんでもシダを研究されている)がですね、
それではと、調べてくださり、ようやく分かった
S.preussii、Strophantus preussii (キョウチクトウ科キンリュウカ属)
なんでも猛毒を持つ花らしい、どうりで立ち入り禁止区域に。
長年の胸のつかえがとれた。そんな感じでありました。

その花です。
135.jpg

洗い出しの作業も終り、その中の一枚
アリストロメリア
アリストロメリア

植物と花の写真集「NATURE TALKS」¥2,800
電子書籍ipad iphone用「FLOWERS OF ROMANCE」¥500

2014/9/11

五海ゆうじ写真通信74

「花と花」

まぁ、いつもの事ですが、
知っている人は知っている、知らない人は知らない、花写真です。
私、花を撮り始めて30年近くなるんですね、
一人、飛行機と電車を乗り継ぎ安宿を探し、
インドネシア、ボゴール植物園まで花を撮りに行ったこともあります。
そんな事をしながら、花と格闘といおうか、友情を育んだといいましょうか、
花と向き合うことで、
何時の間にか、こう、花との付き合い方が、知らず知らずのうちに身に着いていた。
その事に気が付いたといってもよいかもしれませんが。。。
それが、今の仕事、セミナーとかワークショップに役立ってきた。
そして、なんとですね、私の話に耳を傾けてくれる方がでてきたんですね。
いやー、ほんとありがたいことです。
そういう訳でです、ここ10年で撮った写真、
つまりデジタルカメラで撮り始めてからの写真をもう一度洗い出してみようと、
作業を始めたんですが、これがまたおもしろく、
そしてとんでもなく時間がかかる作業になってきた
かれこれ10日間かかりきりでやっているんですが、
まだ半分も終わらない、
この写真を見ていく作業は、デジタルカメラの進化を見ていく作業でもあるな、と
そんな事も考えついつい寄り道をし、
うーんこの機種(カメラ)で撮った写真はあかんな、とか
おー、このカメラで撮ったのは、腰があるなぁー、とか、
まぁ、そんな事を考えながら写真を一枚一枚画像修整をし完成させていっています。
そして、洗い出しの作業のおもしろさでもありますが、
かっては落としていた写真、つまり見向きもしなかった写真の中に、
えー、こんな写真を撮っていたんだ、と拾い上げる写真も出てくるんですね。
そんな中の写真です。

花2景
クリスマスブッシュ
クリスマスブッシュCerato petalum-2神代

オタカンサス カエルレウス
オタカンサス カエルレウス

2014/8/30

五海ゆうじ写真通信73

「シベリアと沈黙」

山田實と石原吉郎
生き方はまったく違いますが、
二人に共通しているのは、シベリアの強制収容所にいたことなんですね。
山田實は2年の収容所生活をおくり、日本に帰還し、沖縄に帰還し、
シベリア帰りをひた隠し、カメラ店を経営しながら沖縄の人々を撮影していく。
石原吉郎は8年の収容所生活をおくり、帰還し、
生きる事の、喜び、悲しみ、怒り、すべてを自分の胸に封印し、
言葉を一語一語紡ぎ出し、詩を書いていく。

 私へかくまった
 しずかな像は
 かくまったかたちで
 わずかにみぎへ移せ
 像のおもみが銀となって
 したたる位置で
 したたるとき
 私へやがて身じろぐのは
 位置と位置の間(あわい)ではない
 もはや時刻のかたむきである

石原吉郎は断言する
「私にとって人間と自由とは、シベリアにしか存在しない
(もっと正確には、シベリアの強制収容所にしか存在しない)」

ここのところ、セミナーの講義によく使っている一冊の写真集があります。
山田實写真集「故郷は戦場だった」(未来社刊)
山田實は沖縄に帰還した後、
土門拳が提唱する「絶対非演出の絶対スナップ」を方法として、
沖縄戦があった荒野で生きる人々を撮り続けた。
彼の、眼差しは、あくまでもやわらかくやさしい。しかしです。
その奥に秘めたる核は、
おそらくシベリアでの抑留生活なんですね。
だからこそ、この眼差しで撮れる。
まぁ、私は、そう思っています。
もう一つ、この写真集の解説、仲里効「ゼロ萌えるー無名への愛と鎮魂の詩学」
久しぶりにおもしろく、鋭い写真家論になっている。

写真通信4で石原吉郎について少しですが書いています


写真はベトナム、ホーチミンからハノイへの1号線沿い、2景
vietnam41-bw2.jpg

vietnam42-bw2.jpg

2014/8/3




五海ゆうじ写真通信72

「2丁拳銃と大上段」

えーと、間に関係する音楽の続きを、

まぁ、なんですね、若い時というのは、こう、人に向かう時、
いきなり、大上段に構えたり、
いきなり2丁拳銃を出してパンパン撃ちはじめたり、
そんな事をしてしまうものなんですが、
私も、「あのなぁー、お前なぁー」とか、よく言われていました。

それでです、間がEEUを始める前だったと思うんですが、
明大前のキドアイラクホールで
ワークショップのような事を始めたんですね、
その場には様々な音楽家達が、入れ替わり立ち代り顔を出していた。
憶えているだけでも、
吉沢元治、近藤等則、高木元輝、小杉武久、阿部薫、高橋悠冶、
坂本龍一、その他、豊住さん、土取さん、竹田さん、
あたりも来ていたかもしれない、
私も全部顔を出していたわけではないんで。。。
そういう音楽家達が集まってですね、あーだこーだ、
これはもう、
実験音楽といってよいかもしれませんが、やっていた。
そして休憩になると下にあるカフェで、
ビールを飲んだりしながら、あーだ、こーだ、話が始まる。
坂本龍一が来た時ですね、
吉沢さんが坂本龍一に、
「あのなぁ、いきなり2丁拳銃をだすなよ、びっくりするじゃないか」
なんか、その言葉と場面が面白かったのか、今でもよく憶えているんですね、
そして、間は、それを発展させた形でEEUを組織していく。
そして、ミルフォード・グレーブス、デレク・ベィリーの招聘へと進んでいくんですね。

写真は、最近といおうか、もうかなり前から薬膳料理を撮っていまして、
その、二品
「レストラン山岡」
yakuzen1_20140723135054115.jpg

横浜「隨縁亭」
yakuzen2.jpg

2014/7/23

五海ゆうじ写真通信71

「齋藤陽道とシャッター」

齋藤陽道と言っても、かなり、ほとんどの人は、
「誰じゃい、それは」そう思われるでしょう。。
今年の初めごろ、2月だったでしょうか、
ネット上で、彼の写真を偶然見たんですね、
ワタリウム美術館で写真展をやっているという、
見た写真は、私に足を運ばせるには充分だった。
会場に入って写真を見た。
不思議といおうか、ん、これはなんか違うな、なんだろうこれは、
まずそう感じた。そして気が付いた。
「この写真からは、音が聞こえない」
暫く見てから解説を読んだ。
その時はじめて齋藤さんが耳が聞こえなく言葉が喋れない、
障害者の方だと知った。
その事を知った後だ。
写真展の中の一枚にトランペットを吹く若者が写されている写真があった。
私は、しばらく、かなりの時間その写真の前に立ち尽くしていた。
いいようもない感情がこみ上げてきた。
もう一つ、真逆光で撮ったポートレートが何点かあった。
美しい、だだ美しい、
単純に、心にふれたものにシャッターを切る。
それが、こんなにも人を感動させるのか。
わたしは、いつの間にか、牛腸の写真を思い浮かべていた。
そうなのだ、この写真は全ての人に感動を与えはしないかもしれない、
しかしなのだ、一人の人には確かに感動を与えるのだ。

齋藤さんの2冊の写真集。
「感動」と「宝箱」

写真は薔薇2景
ベネロープ
ペネロープPenelope_3

モッコウバラ
モッコウバラ

2014/5/16

プロフィール

iikonodon

Author:iikonodon
広告写真を撮りながら、花と植物、街と人、の写真を撮る作業を続けています。
2011年より電子書籍の出版を開始しました。

※当ブログ内の写真、テキスト等の
無断借用、転載などは固くお断りいたします。

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