五海ゆうじ写真通信72

「2丁拳銃と大上段」

えーと、間に関係する音楽の続きを、

まぁ、なんですね、若い時というのは、こう、人に向かう時、
いきなり、大上段に構えたり、
いきなり2丁拳銃を出してパンパン撃ちはじめたり、
そんな事をしてしまうものなんですが、
私も、「あのなぁー、お前なぁー」とか、よく言われていました。

それでです、間がEEUを始める前だったと思うんですが、
明大前のキドアイラクホールで
ワークショップのような事を始めたんですね、
その場には様々な音楽家達が、入れ替わり立ち代り顔を出していた。
憶えているだけでも、
吉沢元治、近藤等則、高木元輝、小杉武久、阿部薫、高橋悠冶、
坂本龍一、その他、豊住さん、土取さん、竹田さん、
あたりも来ていたかもしれない、
私も全部顔を出していたわけではないんで。。。
そういう音楽家達が集まってですね、あーだこーだ、
これはもう、
実験音楽といってよいかもしれませんが、やっていた。
そして休憩になると下にあるカフェで、
ビールを飲んだりしながら、あーだ、こーだ、話が始まる。
坂本龍一が来た時ですね、
吉沢さんが坂本龍一に、
「あのなぁ、いきなり2丁拳銃をだすなよ、びっくりするじゃないか」
なんか、その言葉と場面が面白かったのか、今でもよく憶えているんですね、
そして、間は、それを発展させた形でEEUを組織していく。
そして、ミルフォード・グレーブス、デレク・ベィリーの招聘へと進んでいくんですね。

写真は、最近といおうか、もうかなり前から薬膳料理を撮っていまして、
その、二品
「レストラン山岡」
yakuzen1_20140723135054115.jpg

横浜「隨縁亭」
yakuzen2.jpg

2014/7/23

五海ゆうじ写真通信71

「齋藤陽道とシャッター」

齋藤陽道と言っても、かなり、ほとんどの人は、
「誰じゃい、それは」そう思われるでしょう。。
今年の初めごろ、2月だったでしょうか、
ネット上で、彼の写真を偶然見たんですね、
ワタリウム美術館で写真展をやっているという、
見た写真は、私に足を運ばせるには充分だった。
会場に入って写真を見た。
不思議といおうか、ん、これはなんか違うな、なんだろうこれは、
まずそう感じた。そして気が付いた。
「この写真からは、音が聞こえない」
暫く見てから解説を読んだ。
その時はじめて齋藤さんが耳が聞こえなく言葉が喋れない、
障害者の方だと知った。
その事を知った後だ。
写真展の中の一枚にトランペットを吹く若者が写されている写真があった。
私は、しばらく、かなりの時間その写真の前に立ち尽くしていた。
いいようもない感情がこみ上げてきた。
もう一つ、真逆光で撮ったポートレートが何点かあった。
美しい、だだ美しい、
単純に、心にふれたものにシャッターを切る。
それが、こんなにも人を感動させるのか。
わたしは、いつの間にか、牛腸の写真を思い浮かべていた。
そうなのだ、この写真は全ての人に感動を与えはしないかもしれない、
しかしなのだ、一人の人には確かに感動を与えるのだ。

齋藤さんの2冊の写真集。
「感動」と「宝箱」

写真は薔薇2景
ベネロープ
ペネロープPenelope_3

モッコウバラ
モッコウバラ

2014/5/16

五海ゆうじ写真通信70

「アマチュア写真家と写真」

思い出を語るのは、少々重くなってきたんで、
今回は写真の事を。。。。

そうですね、フォトアドバイスというところで、
もう3年過ぎたでしょうか、
写真愛好家の方達を対象にしてセミナー、ワークショップ、
そしてそのDVDを作り販売を始めたは、
その作業も順調に展開し、
今年、横浜にですが教室を持つ事もできたんですね。
そういう中で、アマチュア写真家の方達の写真を見る機会も増えてきた。
その写真の中には、ビックリするほどよい写真もあるんですね、
花を撮る、のワークショップからもいい写真が出てきた。
そのままにしておくのは、もったいないと、
そんな写真を取り上げ、教室で講演したりしているんですが、
今週末土曜日(7月5日)、日曜日(7月6日)に
大阪と福岡で開催されるセミナー「写真概論番外編」でも
「アマチュア写真家の可能性と希望」、なんか硬いテーマではありますが、
として取り上げ、イタリアのアマチュア写真家ジャコメッリの写真とともに少し喋ります。
それにしても、アマチュア写真家の写真に対する熱心さには、
ほんと、感心する時があります。
私にとって、一つの発見でもありました。

あっと、そのセミナーでは齋藤陽道の写真についてもふれますよ。

写真はパリ2景
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2014/7/3

五海ゆうじ写真通信69

「吉沢元治とブッチ・モリス」

間章に連なる、あるいは繋がる、と言ってもよいかもしれませんが、
音楽家あるいは音楽についてもう少し書いていきます。

どうしても書かなければいけない音楽家がいるんですね、
吉沢元治、
今、埋もれつつある音楽家と言ってよいかもしれません。
70年前後、日本のジャズ界においても様々な事が起きていたんですね。
そして、その中で、それぞれが、それぞれに感じた事、考えた事を胸に秘め、
進み始めた。
吉沢さんはベースを手に持ちソロ活動を始めた。
そして、私は、そんな吉沢さんを撮り始めた。
そして、私は、吉沢さんを通して、間を含めた様々な音楽家達と親交を結ぶようになった。
私は吉沢さんのコンサート会場に入り浸り写真を撮り続けた。
演奏はほとんどがベースソロで、観客は、何時も数人だったが、
そんな会場に間はよく顔を出していた。
やがて間とは同世代ということもあり親しくなっていった。。。
1975年、間のプロデュースで、吉沢さんは2枚目のベースソロアルバム
「割れた鏡または化石の鳥」を出す。
(このアルバムは、この後、トリオの稲岡さんプロデュースで新しく録音され
「OUTFIT」としてリリースされた)
間は、この後、コンサートの企画、執筆、等、精力的に活動を展開し
1978年のデレクベィリー招聘へと突き進んでいく。
そして吉沢さんも、そんな間のやる事に参加していた。
間が人生最後の方で書いていた、断片の集積といってもよい文章について、
吉沢さんと話したものだ、
「ここのところの間の文章冴えているよな」

1978年12月12日、間の死。
告別式、出棺の時、
吉沢さんは棺に取りすがり号泣していた。

そして、この後、吉沢さんはソロ活動をしながら、
1993年、ブッチモリスのコンダクションへと突き進んでいく。

私にとって、間章の死は、阿部薫の死に否応なく繋がっていく。
そのあたりの事は阿部薫写真集に書いているんで、省きますが。。。
そうですね、その当時の私の状況を含め、あまりにも辛すぎた、という事もあったかもしれない、
区切りをつける意味もあり、
1980年、10年にわたり撮り続けた吉沢さんの写真をまとめ、
銀座ニコンサロンで写真展「即興7・0・8・0」を開催し、
一旦は音楽の世界から身を引く事にしたんですね。
そして10年後、
1991年、吉沢さんは3枚目のベースソロアルバム
「From The Faraway Nearby」出すんですね。
それをきっかけに、私は、再び音楽の世界に入る事になる、というかなってしまった。
そして1993年、吉沢さんはブッチ・モリスを招聘し、
日本で初のコンダクションを四谷のP3で開催した。
そしてそれを末端ではありますが手伝う事になった。
会場は超がつくほど満員で、
日本の即興音楽家を集めたコンダクションは、
未知の音楽との遭遇といおうか、とてつもなくおもしろかった。

写真はロンドン2景
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2014/6/2


五海ゆうじ写真通信68

「高柳昌行と武満徹」

間章の事を書き綴ってきたので、
この際私が知っている事、感じている事を
もう少し書いておこうと。。

間が愛した音楽家の連なり、
おそらく、間に最も影響を与えた音楽家は
高柳昌行ではないかと思っとるのですよ。
それは最後は個人同士で敵味方に分かれ、
激しい戦いを繰り広げたのでありますが、
しかしです、
一つの運動体が過激(根源的-つまりラジカルということでありますが)
であればあるほどそれは先鋭化し分裂していく。
そして内的にも外的にも血は流れる。

幻と言われていた1970年ステーション70での
高柳昌行と阿部薫の演奏(その場に間章は居た)
その音源がですね、廻り廻って私のところに持ち込まれ、
その後、紆余曲折を経てデスクユニオン(DIWレーベル)から
「集団投射」「漸次投射」として発売されたという経緯があるんですね、
同じ年(1970年)には、間章、高柳昌行、阿部薫、
3人によるコンサート「解体的交換」も開催されている。
そして文字通り3人の関係は解体していくのですが。
まぁ、このあたりの事は、
当人同士にしか解らないことでもありますので、
あまり書きませんが、

高柳昌行の事です。
高柳さんには何人かの弟子がいるんですね。
最晩年ノイズの爆音を手伝っていたのが大友良英ですが
もう一人重要な弟子の一人に今井和雄がいます。
今井和雄さんの事は写真通信59でも書いています。
そして今井さんは小杉武久にも師事していた。
つまり間に影響を与えた音楽家2人の音楽を継承し発展させ、
そして独自の世界を構築し音楽を展開しているのが今井さんなんですね。
そして今井さんの書棚には武満徹の著作集が並んでいた。
今井さんはこんな事も言っていた。
「新しいものと言えば現代音楽でしょうね」

私が勝手にに思っている事ですが、
高柳昌行、武満徹、
この二人は、日本が世界に誇ってもいい、
数少ない音楽家ではなかろうかと。

写真は最近の花2景
箱根仙石原
箱根仙石原

サクラバラ
サクラバラ

2014/5/6
プロフィール

iikonodon

Author:iikonodon
広告写真を撮りながら、花と植物、街と人、の写真を撮る作業を続けています。
2011年より電子書籍の出版を開始しました。

※当ブログ内の写真、テキスト等の
無断借用、転載などは固くお断りいたします。

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